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密室の部活動①

小夜子と西村の密かな部活動がはじまったのは

夏になるちょっと前の蒸し暑い季節だった。
生物クラブなんて、誰も部員がいないクラブに
子どもの頃から虫が好きだった小夜子が入ってきた。

西村は物好きな子がいるものだと思ったが、
一人で活動してくれるなんて楽チンだと
軽く考えていた。

週一回の活動で、火曜日の放課後、小夜子は
自分なりに様々な生物の生態を調べ、西村に
話すことが習慣になっていた。
小夜子は、透明感のある白い肌、しかし不思議と
いやらしさの全くない子で清潔感にあふれていた。

いつしか西村は、小夜子と話している間、
その肌を上から下までじっくり見つめることが
唯一の楽しみになっていた。

「先生、雄の雌化って知ってます?」

珍しく小夜子がそんなことを聞いてきた。
生物の授業では、生殖について語るのは当然のこと
だが、小夜子と二人でその手の話をすることに
西村は緊張を隠せなかった。

生物学的なことを話す小夜子を見ながら、西村
の目は泳いでしまった。

「詳しいんだね・・・」

突然、小夜子は顔を赤らめた。

「私、、本当は人間のことはあまり知らなくって・・・」

「人間のことなら俺が教えてもいいけど。」

やばい、、冗談半分とはいえとんでもないことを
口にしてしまった。

「本当ですか?先生、、私知りたい」

小夜子は思わぬ言葉を返してきた。

「少しずつでいいので、人間のことも教えてください」

うつむいたまま小夜子は小さく言った。

(本気か・・・?)

西村は動揺した。

「ああ、もうこんな時間。」

時計を見ると、6時をまわっていた。

「先生、じゃあ来週からよろしくお願いしますね」

意味深な表情で小夜子は科学室を後にしていった。

「来週か・・・」西村は考えていた。

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