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密室の部活動③

あっというまにその日はやってくる。

汗ばむ季節になっていた。
小夜子は、さわやかな半袖シャツとプリーツスカート姿
で科学室にやって来た。

「先生、今日から活動は準備室で行いたいんですけど
 いいですか?」

「ああ、構わないが」

小夜子は、荷物をもったまま準備室に入った。
暗幕がはられている中、様々な実験道具が並んでいる。

作業台としておかれた机の横に、小夜子は
椅子を並べた。

「先生どうぞ」

「ああ、ありがとう」

小夜子は西村を腰掛けさせた。

「先生目を閉じて・・・」

「えっ?」

「いいから・・・お願いします」

言われるがまま、目を閉じた。
小夜子の唇がそっと、重なった。

・・・

「復習です」

「君・・・」

「今日は続きからですよ。お願いします」

小夜子は無邪気に言った。

西村は、動揺していた。
小夜子はどこまで本気なんだろうか?
何を考えているのかさっぱりわからない。

しかし、先ほど触れたやわらかい唇の感触を
忘れられずにいた。

いっそのことこのままこの生徒を抱いてしまいたい。
しかし、訴えられれば西村は職を失うどころの
騒ぎではない。

「先生!」

小夜子に呼ばれて西村は我に返った。

「身体を触ったり、いわゆる愛撫したりすると
 興奮するって言うけど、よくわかりません」

いつものように、真剣に疑問をぶつけだす小夜子。

「私は確かに思春期になって、胸も膨らんできたけれど、
 別に触っても何とも感じないんです。」

小夜子は話し続けた。

「どうしたら、興奮するんですか?」

「うーん。性的な興奮の経験がないのか?」

「はい。ないと思います。」

「じゃあ例えば好きな男のことを考えるとか?」

「それも・・・実は男の人を好きになったことがなくって・・・」

好きな人ができたこともないのに自分とキスをしたというのか?

「私、変に慎重深いから・・・
 でも、男の人を知って好きになりたいんです」

「なるほどね」

小夜子に教えてやるのも悪くはないかもしれない。
ちょっとこの生徒は普通の感性ではないが・・・
西村は考え始めた。
そして微笑みながら、小夜子に話しかけた。

「本当にセックスをするわけにはいかないが、
 その過程を少しずつ実践してみるか?」

「はい・・・お願いします」

「そのかわり本当に誰にも言うなよ」

「わかってます。私だってこんなこと頼むの恥ずかしいもん」

こうして契約は交わされた。

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